ITの発達により本当に世界が身近になりました。グローバル社会と言われていますが、島国である日本でもこれから外国人と触れ合う機会はどんどん増えていくでしょう。
私はこれまでアメリカに7年住んでおり、仕事で世界中を飛び回っていました。そこで今回は、ある外国人の友人に言われた「目から鱗」だったことをお伝えできればと思います。
日本人は時間に正確?
日本人に「日本時は時間を守る人種だと思う?」と質問すると大抵の人は「そう思う」と答えると思います。私もこの質問を外国人の友人からされた時にも「そう思う」と答えました。ちなみに彼は海外の日系企業に勤めています。
そうすると、「どうしてそう思うの?」と聞かれたので「例えば出社時間に5分でも遅刻すると上司に怒られるし、大抵の日本人は出社時間の遅くとも10分前には会社に来て、その日の準備をしている」と答えました。
この答を聞いた友人がニヤッとしながら言いました。「そう。その通りなんだ。日本人は5分でも会社に遅れると物凄く怒るんだよね」
そしてこう続けました。
「5分遅刻するのには非常に厳しいけど、1時間帰宅時間が遅くなる事に関しては当たり前だと思っているよね?うちの会社は18時が定時なのに、ボスは18時からミーティングをすると言っていた。これって時間にルーズじゃない?」
その話を聞いてなるほどと思いました。確かに時間は始まりも終わりも関係なく、5分は5分です。出社時間に5分遅れる事には目くじらをたてるけど、退社時間を5分過ぎて怒られることはないです。
というよりも退社時間を過ぎてからミーティングしたり、残業が当たり前になっています。これは時間管理能力がないことを露呈しているだけです。決まった就業時間中に仕事を片付けられないことは、海外では「仕事ができない人間」と考えられます。
日本では1日の仕事量が8時間で終わる量ではないのが普通です。上司もそんなことすら考えていないと思います。そんなこともあり、海外にある日系企業ではしばしば日本人駐在員と現地の外国人の間で就業に関する価値観の違いで揉めることがあります。
本当の意味で時間に正確になるためには
時間に正確と言われるようになるためには、まず業務の効率化を図る事です。私が思うに、日本の会社では無駄が多すぎます。これだけITが発達しているのに、未だアナログでしか対応していないことが多く見られます。
そもそも先進国でこれだけFAXを多用している国は日本だけです。未だにFAXを使っていることを外国人に話すとビックリされます。なんで必要書類をメールに添付したり、クラウド上にアップしないの?と聞かれます。
先日友人と話をしていたのですが、彼は最近父親の会社を引継ぎ社長に就任しました。そして出来る限り業務の効率化を図ろうと考え、今まで社内ではスケジュールボードに各人のスケジュールを記入して、それをもとに管理していました。
それは非常に非効率だったため、Googleカレンダーを使って、社員のスケジュールを共有することを伝えたそうです。しかし、50代の社員はそれに反対したそうです。その理由は「やり方がよくわからないし、今までのやり方で慣れているから」だそうです。やり方がわからないのであれば勉強すればいいだけだし、今までのやり方にしがみ付いていたら、時代に取り残されるだけです。
IT化すれば今までのやり方よりも何倍も業務が効率化できるのです。そうすれば今まで12時間かけてこなしていた作業を8時間で終わらせることも可能です。
変化を恐れない
人間は新しいことを始めるのにストレスを感じます。しかし、新しいことに目を向けなければ何の進歩もありません。世界は急速に進んでいます。その流れに取り残されないように変化しなければなりません。
新しいこと(変化)をどんどん取り入れて業務効率化をはかれば、就業時間内に業務を終わらせることができるはずです。
変化する事のリスクよりもリスクを取らないでいるリスクの方がよっぽど高いと思います。