海外移住で成功する人・失敗する人#2。今回は、海外移住に失敗する人の特徴をご紹介します。
言葉の壁
現地の友人を作る場合、言葉の壁もあります。英語圏の場合であれば、日本人はある程度の意思疎通をすることはできると思いますが、英語圏以外の場合、現地の言葉を学ぶことも必要になる場合もあります。しかし、英語圏以外でもヨーロッパやアジア(フィリピン、香港、シンガポール、マレーシアなど)ではほとんど英語が通じます。南米は意外にも現地人で英語を全く話せない人が多いのにびっくりした記憶があります。
私が仕事で一人でメキシコに行ったとき、ホテルのスタッフとは英語で何の問題もなくコミュニケーションをとることが出来たのですが、街中のレストランなどでは全く英語が通じませんでした。私のスペイン語レベルは2歳児レベル以下(要はほとんど話せません)なので、食べたいものを指で刺して「ウノ」と伝えました。あとは何となく英語をスペイン語っぽくしてみたり、色々と試しましたが通じませんでした。この経験を通して「言葉が通じない事がどれだけストレス」かを実感させられました。
ですので海外移住をする場合、最低でも英語はある程度話せる様になった方が良いと思います。移住前に英語を学ぶよりも現地にいって必要に迫られた方が英語力は確実に伸びるので、まずは現地にいって英語を学ぶための言い訳が出来ない環境をつくってみましょう。
海外移住で失敗する人の特徴
海外移住で成功する人の特徴では、「自分の理想としていた生活ができている」を成功の定義にしましたので、失敗の定義を「自分の理想としていた生活ができない」という事にします。
海外移住で成功する人の特徴として「オープンマインド」ということを申し上げましたが、失敗する人の特徴は「完璧主義者、日本のものさしで物事を測る」人です。どういったことか詳しく説明していきます。
海外で生活をする上で、今まで日本で生活してきたことをそのままスライドする事は100%できません。どこか妥協したり、現地のやり方を受け入れる事はマストです。海外はどちらかというと時間にアバウトであったり、良くも悪くも適当な感覚で物事が動くことも、日本と比べて多いように感じます。
私個人的には、このアバウトさは大好きで、人間が人間として生きていく中であまり過剰に反応したりしてストレスをためる事がなくなります。海外で生活している日本人の多くは、日本から出てしばらくすると日本での生活がいかに息苦しかったかを実感する人がとても多いと思います。反対に海外移住をして間もない頃は、この「違い」にやられてしまう人もいます。
日本ではこうだったのに何でこの国ではこうなんだろう?など、日本でスタンダードだったことをそのまま海外に求めること自体がナンセンスです。例えば公共の乗り物が1時間平気で遅れる、病院で3時間待たされる、道路がゴミだらけなど、最初の頃目に付くことがありますが、そうしたことも「学び」として受け入れる気持ちが大切です。
その状況に文句を言っても問題は解決しません。そういう物なのだと思い、その状況を受け入れる事が重要でしょう。私は2012年に家族でアメリカに移住したとき、妻は初めての海外生活でした。移住間もないころ、スーパーに買い物に行ったとき、レジ待ちしている目の前の人が、かごに入っていた肉をレジ前のガムコーナーに置いていました。「その肉を購入しようと思ったけど、やっぱりやめた」という事だと思うのですが、妻はその行動を見て衝撃を受けていました。「えっ?そこに置きっぱなし?」ととても信じられない様子でした。
そんな経験をしてから、「アメリカでやっていけるのか不安」だと言っていた妻ですが1年もしないうちに「いらないものをどこでも置いておけるのは効率的でいいね」なんて言うまでに成長?していました。「郷に入ったら郷に従え」ではありませんが、日本で当たり前のことが他の国ではあたりではありません。反対に海外で当たり前のことが日本では当たり前ではありません。
最後に
お互いの国のルールや文化、慣習などをしっかりと理解し、尊重すること、衝撃的な経験も時間が経てば日常になります。そういった気構えを持って海外移住するのとしないのでは大きな違いが出てくるでしょう。
せっかく海外で生活するという選択をするわけですから、楽しく生活できるに越したことはありません。なので、「オープンマインド」な気持ちをもって相手を尊重し違いを受け入れる気持ちを持つことが大切だと思います。
これからの時代、日本人として生まれたとしても、住む国を日本に限定する必要はありません。特に子どもがいる場合、子どもの可能性を伸ばすためにも海外に出る事は非常に有効的な手段だと思います。子どもは我々大人以上に「経験」から学べますので、これからの時代を担う子どもたちの選択肢を広げてあげるためにも、海外移住という選択を考えてみるのも良いのではないでしょうか。