今まではIQ(知能指数)という数字が重要視されてきましたが、これからの時代はIQにとってかわるEmotional intelligence Quotient:EQ(心の知能指数)が重要になってきます。EQの指数が高い、すなわちこころの知能指数が高い人はどんな人だと思いますか?
いつも冷静さを保ち、大変な社会的情勢にも冷静に対処でき、常に他の人を安心させているように見える人々は、心の知能指数が高い可能性が非常に高いと言われています。
心の知能指数には、感情を理解して管理する能力も含まれています。心理学者などの専門家は、このタイプの知性が物事を成功に導くために重要な役割を果たすと考えており、EQがIQよりもさらに重要である可能性があると言っている専門家も数多くいます。いずれにせよ、研究によれば、感情的知性のスキルを持つことは、意思決定から学業成績まですべてに関連していることがわかっています。
では、心の知能指数を上げるには何が必要だと思いますか?心理学者で作家のダニエル・ゴールマン氏は、心の知能指数には5つの要素があることを示唆しています。幸いなことに、誰でもこれらの感情的知性のスキルを向上させることを学ぶことができます。それではさっそくその4つの要素を見ていきましょう。#1でが最初の2つをご紹介します。
1.自己認識
自己認識(あなた自身の感情を認識して理解する能力)は、とても重要な感情的知性のスキルです。 ただし、自分の感情を認識するだけでなく、自分の行動、気分、感情が他の人に与える影響を認識することもあります。
自己認識をするためには、自分の感情を注意して見て、さまざまな感情的反応を認識し、特定の感情を正しく識別することができなければなりません。 自己認識のある人は、自分が感じることと自分がどのように振る舞うかとの関係も認識しています。
自己認識のスキルを持っている人は、自分の長所と短所や限界値を認識し、新しい情報と経験を受け入れ、他者との相互作用から学ぶことができます。 ゴールマン氏は、自己認識を持っている人はユーモアのセンスがあり、自分自身と自分の能力に自信があり、他の人が自分をどのように認識しているかを知っていると示唆しています。
自己認識力を向上させる方法
- 建設的なフィードバックを求める
- 日記をつける
- 新しいスキルを学ぶ
- 瞑想する
- 自分の考えや感情に注意を払う
- 自分のやりたい事を追求する
- マインドフルネスを実践する
- 自分の経験を振り返る
- 目標を設定する
- ポジティブな独り言を言う
- 成長型マインドセットを学ぶ
2.自己制御
自分の感情や他人への影響を認識することに加えて、感情的知性は自分の感情をコントロールして管理できることが必要になります。これは、何もあなた自身の本当の気持ちを隠したり、感情を殺したりすることではなく、それらの感情を表現するための適切な時間や場所を待つという事です。つまり、自己制御とは自分の感情を適切に表現する事です。
自己制御能力が高い人は、柔軟性があり、変化に対して上手く対応できる傾向にあります。また、争いごとを上手くコントロールしたり、緊迫した状況などでもうまく立ち回ったりすることも得意です。
また、ゴールマン氏曰く、自己制御力の高い人は、誠実性が高いそうです。彼らは他人にどのように影響を与えるのかについてしっかりと考え、自分の行動に責任を負う事ができるのです。
自己制御力を向上させる方法
- 自分の考えや気持ちに注意する
- 苦痛に対する許容範囲をつくる
- 難しい感情をコントロールする方法を見つける
- チャレンジをチャンスと見なす
- コミュニケーションスキルを高める
- 答え方に選択肢があることを認識する
- 認知再構成法を使って、思考パターンと感情的反応を変える
- 自分の感情を受け入れる